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Claude Code/2026-05-13中級

個人アプリの README を Claude Code で書き直した — コードより先に整えるべきものがあった

Claude Code を使って放置していた個人アプリの README と技術ドキュメントを刷新した経験を共有します。コードから自動生成する手順と、GitHub と App Store の第一印象を変えるドキュメント設計の実践ノートです。

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先週、2年ほど手を入れていない旧作のiOSリポジトリを開きました。アプリ自体はまだ動いており、毎日ユーザーが使ってくれています。でも README を見て、少し恥ずかしくなりました。最初のコミット時に書いた3行の概要と、pod install && open .xcworkspace だけが残っていました。

個人開発を長く続けていても、ドキュメントはどうしても後回しになりがちです。コードは少しずつ育てていくのに、それを説明する言葉のほうは放置してしまう。今回あらためて、私は「作る行為」ばかりに気を取られて、「伝える行為」を軽く見ていたのかもしれないと感じました。

Claude Code を使って、その古い README を書き直しました。この記事はその記録です。

README が放置されると何が起きるか

App Store のレビューをClaudeで分析している(App Store レビュー分析の実装パターンを参照)と、ときどき機能の誤解に基づくレビューが見つかります。「このアプリって○○できないの?」という1つ星。実は iOS 16 以降では設定から有効にできる機能なのに、その説明がどこにも書いてありません。README がしっかりしていれば、App Store の説明文にも自然に転記できたはずのことが抜け落ちていました。

GitHub を使って個人開発している方なら、似た経験があるかもしれません。半年前に書いたセットアップ手順が古くなっていて、自分でもビルドに詰まる。コントリビューターを呼びたいが、どこから入ればよいか分からないリポジトリになっています。

Claude Code に何を渡したか

まず、CLAUDE.md に README の品質基準を書きました。Claude Code はこのファイルを読んでプロジェクトの文脈を把握するので、ここに「どんな README が望ましいか」を明示しておくのが効率的です。

# CLAUDE.md(抜粋)
 
## ドキュメント品質基準
 
README.md に含めるべきセクション:
- 概要(1〜2文で何ができるアプリかを説明)
- スクリーンショット(実機の画面)
- 動作環境(iOS バージョン・Xcode バージョン)
- セットアップ手順(CocoaPods / SPM どちらを使うか明記)
- 主要な機能リスト(ユーザー目線の言葉で、技術用語は最小限)
- ライセンス
 
README は技術者だけでなく、App Store の運営者・潜在的なコントリビューター・自分の1年後が
読むと想定して書くこと。

次に、Claude Code のカスタムスラッシュコマンドとして .claude/commands/update-readme.md を用意しました。

# .claude/commands/update-readme.md
 
このリポジトリのコードと既存の README.md を読んで、更新版の README を生成してください。
 
手順:
1. src/ または Packages/ 以下の構造を把握する
2. 既存の README.md を読む
3. CLAUDE.md の「ドキュメント品質基準」に従い、不足しているセクションを追加する
4. セットアップ手順は最新の Xcode + Swift バージョンに合わせる
5. README.md を上書きする前に、変更内容のサマリーを提示する

このファイルを用意すれば、次回から /project:update-readme の1コマンドで実行できます。

実際に生成されたものと手直し

Claude Code が生成した README は 120 行ほどで、以下の構成になっていました。

# アプリ名

## 概要
## スクリーンショット(プレースホルダー)
## 動作環境
## セットアップ
## 機能
## アーキテクチャ(自動検出)
## テスト実行
## ライセンス

注目したのは「アーキテクチャ」セクションです。指示していないのに、Claude Code がコードを読んでアーキテクチャパターン(MVVM + Combine)を推測して書いてくれていました。ただ、私のアプリは ViewModel の一部を独自に集約するカスタムパターンを使っているため、ここだけ手で修正しました。

手直しは3箇所だけでした。スクリーンショットのパス追加、アーキテクチャの補足、そして App Store URL の追記。それ以外は生成されたものをそのまま使っています。作業時間は15分ほどです。

Before / After 比較

Before(変更前):

# MyWallpaperApp
 
壁紙アプリです。
 
## セットアップ
 
pod install && open .xcworkspace

After(変更後・抜粋):

# MyWallpaperApp
 
毎日の気分や季節に合わせて壁紙を変えられる iPhone アプリです。
4K 対応の 2,000 枚以上の壁紙をカテゴリから選んで、
ホーム画面・ロック画面を自動更新できます。
 
## 動作環境
 
- iOS 16.0 以上
- Xcode 16.0 以上
- Swift 5.10
 
## セットアップ
 
**CocoaPods を使用する場合:**
\`\`\`bash
pod install
open MyWallpaperApp.xcworkspace
\`\`\`
 
**Swift Package Manager を使用する場合:**
Xcode > File > Add Packages から直接追加できます。
 
## 主要な機能
 
- 2,000 枚以上の壁紙(毎月新規追加)
- ホーム画面・ロック画面への自動設定
- お気に入り登録とコレクション機能
- iOS 18 以降: ウィジェット連携に対応

この差は大きいと感じます。「セットアップ」が1行から13行になり、iOS 18 のウィジェット対応という2年間書き忘れていた情報も、Claude Code がコードを読んで発見してくれました。

コードベースが大きい場合の注意点

リポジトリが大きくなるほど、Claude Code がコードを読み込む時間がかかります。私が使っている壁紙アプリは Swift ファイルが 200 本以上あるため、/project:update-readme を実行すると最初の解析だけで数分かかることがあります。

この問題には、.claudeignore で不要なファイルを除外するのが効果的です。

# .claudeignore
*.generated.swift
Pods/
*.xcworkspace/
.build/

除外後は読み込み時間が半分以下になりました。

生成された記述は「事実かどうか」を必ず確認する

便利な反面、注意したい点が一つあります。Claude Code はコードから README を組み立てますが、推測で補う箇所が必ず出てきます。先ほどのアーキテクチャ欄がまさにそうで、MVVM と書かれていても、実際には独自の集約レイヤーが挟まっていました。

私自身は生成後、次の3点だけは必ず目視で確認するようにしています。

  • 動作環境のバージョン(project.pbxprojIPHONEOS_DEPLOYMENT_TARGETswift-tools-version と一致するか)
  • セットアップ手順(CocoaPods か SPM か、実際の依存管理と食い違っていないか)
  • 機能リスト(コードには残っているが、すでに無効化した機能を「使える」と書いていないか)

特に最後の項目は見落としがちです。コメントアウトされただけの旧機能を Claude Code が拾い、README に「対応」と書いてしまうことがありました。README は App Store の説明文の下書きにもなるため、ここで誤った機能を書くと、そのまま誤解レビューの火種になります。生成は出発点、検証は自分の仕事、という線引きを持っておくと安心です。

全体を振り返って — まず README から触ってみてください

新機能の実装や既存バグの修正より先に README を整えることで、自分のプロジェクトへの愛着が戻ってきます。特に半年以上手を入れていないリポジトリがある方は、まず Claude Code に /project:update-readme を走らせてみてください。どんな機能がコードに眠っているか、ドキュメントを書く過程で改めて把握できることがあります。

.claude/commands/update-readme.md のテンプレートは、今日のうちに1リポジトリに設定できる分量です。実際に手を動かすことが、最初の一歩になります。

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