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API & SDK/2026-06-22上級

Claude API のコスト計算が請求と合わないとき — usage の4トークンバケットを正しく会計する

プロンプトキャッシュを有効にすると、自前のコスト集計とコンソールの請求額が食い違うことがあります。input_tokensにキャッシュ分が含まれない仕様、単価の異なる4つのトークンバケットの重み付き会計、1コール1行で突合できる台帳の組み方までを運用上の注意とともにまとめました。

Claude API116コスト管理13プロンプトキャッシュ2運用13

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個人開発で複数アプリの日次ダイジェストを Claude で回しているのですが、ある月、自前のコスト集計とコンソールに表示された請求額が一割ほど食い違っていました。

私自身、ログを何度も追いました。リクエスト数もトークン数も間違っていません。それでも合わない。

原因はひとつでした。コストを input_tokens + output_tokens だけで計算していたのです。プロンプトキャッシュを有効にした瞬間、この素朴な式は静かに壊れます。

input_tokens にキャッシュ分は入っていない

最初の誤解はここでした。

usage オブジェクトは、入力トークンを役割ごとに分けて返します。キャッシュから読まれたトークンは input_tokens には含まれません。別のフィールドに振り分けられます。

# 実際の usage の形(キャッシュ有効時)
usage = {
    "input_tokens": 412,                  # キャッシュにヒットしなかった通常入力のみ
    "cache_creation_input_tokens": 18500, # キャッシュへの書き込み(高い)
    "cache_read_input_tokens": 17800,     # キャッシュからの読み込み(安い)
    "output_tokens": 1240,
}

つまり、長いシステムプロンプトをキャッシュしている場合、その本体は input_tokens には一切現れません。input_tokens だけを見て課金額を出すと、キャッシュに乗っている数万トークンを丸ごと見落とします。

私の場合、ダイジェストの共通プロンプトが約 18,000 トークン。これがコールドスタートのたびに cache_creation として書き込まれ、その後のコールで cache_read として読まれていました。素朴な式はこの両方を無視していたわけです。

4つのバケットには、それぞれ別の単価がかかる

会計を合わせる鍵は、4つのバケットが同じ単価ではないと理解することです。

キャッシュの読み書きは、基本入力単価に対する倍率で課金されます。倍率は安定していて、価格改定があっても比率自体はめったに変わりません。

バケットusage フィールド基本入力単価に対する倍率
通常入力input_tokens1.0×
キャッシュ書き込み(5分TTL)cache_creation_input_tokens1.25×
キャッシュ書き込み(1時間TTL)cache_creation_input_tokens2.0×
キャッシュ読み込みcache_read_input_tokens0.1×
出力output_tokens出力単価(別系統)

読み込みは基本入力の十分の一。書き込みは 1.25 倍から 2 倍。ここを一律で扱うと、キャッシュが効いているコールほど大きくずれます。読みを高く見積もれば過大計上、書きを基本単価で見積もれば過小計上になります。

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この記事で得られること
usage の input_tokens にはキャッシュ分が含まれない、という見落としやすい仕様の整理
cache_creation(書き込み)と cache_read(読み込み)を正しい倍率で会計する Python 実装
1コール=1台帳行として記録し、月次でコンソールの請求と突合する手順
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