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Claude Code/2026-08-26上級

キャッシュのTTLを1時間に延ばすかは、離席の長さではなく戻る場所で決めています

Claude Code v2.1.242 で promptCacheTtl と subagentPromptCacheTtl が追加されました。1時間キャッシュが効く条件は離席時間ではなく、同じ作業ディレクトリと同じ git 状態へ戻るかどうかです。判断の順番と、効いているかを確かめる手順をまとめました。

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朝は iOS の壁紙アプリのリポジトリ、昼はウェブ側、夕方にまた Xcode へ戻る。個人開発で複数のプロダクトを並行させていると、一日のうちに作業ディレクトリを何度も移ります。そのたびに Claude Code が会話の先頭から読み直している気配があって、待たされる時間が積み重なっていました。

Claude Code v2.1.242 で promptCacheTtlsubagentPromptCacheTtl という二つの設定が入りました。プロンプトキャッシュの寿命を5分から1時間へ延ばせる、という説明を読んだとき、私が最初に思ったのは「離席の多い自分の働き方には効きそうだ」でした。

けれど設定を書く前に仕様を追ってみると、判断の軸は離席の長さではありませんでした。キャッシュが生きたまま迎えてくれるかどうかは、どれだけ待ったかよりも、どこへ戻るかで決まります。そして戻る場所が変わっていれば、TTL を何時間に延ばしても一度も読まれません。

つまみは二つ、バケットも二つです

Claude Code は cache_control を自分で置かせてくれません。キャッシュの位置も境界も Claude Code が決めます。利用者が触れるのは、リクエストを二つのバケットに分けたうえでの寿命指定だけです。

バケット含まれるリクエスト設定キー
メイン会話対話ターン、非対話の -p 実行、Agent SDK のターン、およびそれらと同時に走る補助リクエストpromptCacheTtl
それ以外すべてサブエージェント、ワークフロー、チームメイト、fork、コンパクション、セッションタイトル生成subagentPromptCacheTtl

どちらも受け付ける値は 5m1h の二つだけで、それ以外は無視されます。30m と書いても弾かれるのではなく、静かに既定へ戻ります。この「静かに戻る」性質が後で効いてくるので、覚えておいてください。

{
  "promptCacheTtl": "1h",
  "subagentPromptCacheTtl": "5m"
}

そして既定値は、課金の経路によって変わります。

バケットClaude サブスクリプション(プラン内の利用)使用クレジット / API キー / クラウドプロバイダー
メイン会話1時間5分
それ以外すべて5分(サーバー側が制御する一部の補助リクエストのみ1時間)5分

サブスクリプションでプラン内の利用に収まっている間は、メイン会話が自動で1時間になります。プランの上限を超えて使用クレジットに入った時点で、課金が発生するぶん Claude Code は安いほうの5分へ落とします。API キーでサインインしている場合とクラウドプロバイダー経由の場合は、最初から全部5分です。

つまり promptCacheTtl を明示的に書く意味があるのは、API キーまたはクラウドプロバイダーを使っている場合と、サブスクリプションで上限を超えたあとも1時間を維持したい場合の二つです。プラン内で収まっている人が "1h" と書いても、既にそうなっています。

サブエージェントは、契約に関係なく5分から始まります

ここが最初につまずいたところでした。サブスクリプションで作業していると、メイン会話は1時間キャッシュで走っています。ところがサブエージェントを呼んだ瞬間、その子は5分バケットに入ります。並列でファンアウトさせる場面ほど、いちばんキャッシュに助けてほしい側が冷たいまま始まる、という構図です。

理由は仕様を読むと納得できます。サブエージェントは自分専用のシステムプロンプトとツールセットで、親とは別の会話を始めます。プレフィックスが違うので、そもそも親のキャッシュは読めません。自分のターンを重ねる中で自前のキャッシュを温めていくだけです。

fork はここが逆になります。fork は親のシステムプロンプト・ツール・会話履歴をそのまま引き継ぐので、最初のリクエストが親のキャッシュを読みます。同じ「作業を分ける」でも、キャッシュの観点では別物です。/fork/subtask の性格の違いについては分岐は手元から切り離し、委譲はセッションに残すで整理していますが、キャッシュだけを見ても選択が変わる場面があります。

では subagentPromptCacheTtl も素直に "1h" にすべきかというと、私はここを既定の5分のままにしています。1時間の書き込みは5分の書き込みより高いレートで課金されます。サブエージェントは寿命が短く、数ターンで役目を終えるものが大半です。書き込み代を回収する前に消えていく相手に、高いほうの書き込みを選ぶ理由がありません。

この判断が変わるのは、同じ定義のサブエージェントを1時間以内に何度も呼び直す運用をしているときです。そこだけは、あとで出す損益の式に当てはめてから決めています。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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この記事で得られること
1時間キャッシュへ延ばす前に、自分の働き方がその恩恵を受けられる形かどうかを判断できるようになる
サブエージェントと fork でキャッシュの扱いが分かれる理由を理解して、並列作業の組み立て方を選べるようになる
設定したのに効いていない、という数日を回避できる。優先順位と対象外の環境を先に潰す手順が手に入る
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