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⬡ API & SDK/2026-06-16上級

予約実行が始まる前に、使うモデルが本当に応答するか1回だけ確かめる

設定したモデルが、夜間ジョブが動き出す前に消えていることがあります。引退・撤回・地域制限の3つを起動時の1回のプローブで見分け、適格なモデルへ実行設定を自動で書き換える設計を TypeScript の動くコードでまとめました。

Claude API140Anthropic SDK5自動化87フォールバック3スケジュール実行4

✦ プレミアム記事

6月12日に Claude Fable 5 と Mythos 5 が外国籍ユーザー向けに停止されたとき、私が最初に感じたのは技術的な不安ではなく、段取りの崩れでした。6月9日に公開されたばかりのモデルです。検証用のスケジュールに組み込んだ翌々日、その実行枠は起動した瞬間に「このモデルは使えません」で止まりました。同じ6月15日には claude-sonnet-4 と claude-opus-4 が API から引退しています。設定ファイルに直書きしていたら、夜間ジョブが目を覚ました時にはもう存在しないモデルを呼んでいたことになります。

無人で動くジョブにとって厄介なのは、モデルが「落ちている」ことではなく、「昨日まで使えたものが、ジョブが始まる前に消えている」ことです。リクエストが失敗するのではなく、実行計画そのものが前提を失っている。この記事は、その前提を実行の入口で1回だけ確かめ、ずれていたら自分で設定を書き換えてから本作業に入る、という設計の話です。

なぜリクエスト単位のフォールバックだけでは無人実行に足りないのか

Claude Code の fallbackModel や、API でよく書く「失敗したら次のモデルへ」のリトライは、対話的な利用ではよく機能します。人が画面を見ていれば、途中で別モデルに切り替わっても気づいて判断できるからです。

ところが、私自身が4サイトの自動投稿で使っている予約実行のように、誰も見ていない処理では事情が変わります。バッチの3件目で初めて「モデルが引退していた」と気づくと、すでに1〜2件はリトライで別モデルに流れているかもしれません。生成物の品質が混在し、どの記事がどのモデルで作られたのかがログを追わないと分からなくなります。リクエスト単位のフォールバックは「途中で気づいて部分的に回復する」仕組みであって、「最初から正しいモデルで一貫して走る」ことは保証しません。

無人実行で本当に欲しいのは、リクエストごとの保険ではなく、実行が本作業を始める前に「今この瞬間、このアカウントで、このモデルは本当に応答するのか」を確定させる入口の検査です。

起動時プリフライトが解くのは、部分完了とコストのズレ

入口で1回だけ確認する方式を、ここでは起動時プリフライト(preflight)と呼びます。狙いは2つあります。

1つ目は部分完了の回避です。バッチの本処理に入る前に使用モデルを確定させれば、その実行内では全件が同じモデルで一貫して処理されます。途中で銘柄が変わって品質がまだらになることがありません。

2つ目はコストの予測可能性です。引退や撤回は、429 のレート制限や 529 Overloaded と違って、待っても回復しません。本処理の最中に高価なモデルへ何度もリトライをぶつけてから諦めるより、起動時に max_tokens: 1 の極小プローブを1回投げて適格なモデルを選ぶほうが、消費するクレジットがはるかに少なくて済みます。6月15日の課金変更で headless 実行や Agent SDK が別枠の月次クレジット(繰越なし)に移ったあとは、この「無駄打ちを起動時に潰す」効果がそのまま月末の余力に効いてきます。

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✦解決結果を実行内で1回だけ確定し、構造化ログを1行残してクレジット消費を抑える設計判断
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